「拝啓、先生」〜若林 裕之さん(情報工学科)〜
南極地域観測隊や宇宙開発事業団 (現在 宇宙航空研究開発機構)での貴重な御経歴を持たれている、情報工学科環境情報解析研究室の若林裕之先生に現況をお聞きしました。
~日本大学工学部情報工学科の教授として平成18年に赴任してから11年が経過したところです。以前は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に23年間勤務していました。JAXAでは人工衛星で取得したリモートセンシングデータの処理設備や解析設備の開発, 人工衛星搭載レーダの概念設計,およびリモートセンシングデータの解析研究に従事していました。また、第43次南極地域観測隊の研究者として南極の昭和基地で越冬(平成13年12月から平成15年2月)したこともあり、極寒地での貴重な体験をすることができました。
日本大学工学部に赴任してからは、情報工学科の中に環境系のテーマを扱う「環境情報解析研究室」を立ち上げ、主にリモートセンシングデータを使用した地球環境に関する情報解析を研究対象としてきました。最近は、無人航空機(UAV)を使用した近接リモートセンシングの研究も積極的に進めていて、小型UAV搭載用カメラシステムも研究室で開発しています。
情報工学科の学生は、室内でコンピュータを使用した作業をすることが多いのですが、私の研究室の研究対象は地球上で起こっている現象そのものです。その現象を理解するために、現象が起きている場所に行ってデータ取得や解析をすることが多く、研究室に来てから日増しにたくましくなっていく学生を見ることが大きな喜びになっています。学生には、環境問題に興味を持ち問題解決に向けてしっかり考えて行動するという、積極的な姿勢を最優先して欲しいと思っています。~