下宿「笠間荘」
(田村町徳定)
日大東北高校の南側に位置する「笠間荘」。広い食堂のまどからは、キャンパスに唯一戦前から残る木造の校舎が見えます。笠間さんの奥さんのお姉様が先に下宿業をされていたことから、奥さんは、いつかは私もと思っておられたところへ、現在の下宿建物の売却のお話があり、昭和52年(1977年)に「笠間荘」を開業されました。当初、奥さんが専業で従事されていましたが、近年、ご主人も下宿業をお手伝いされ夫婦二人三脚で21名の学生を見守っておられます。※撮影時のみ、マスクを外していただきました。
~一昨年の阿武隈川洪水時の水害では、玄関まで水が入りましたが、お陰様で大きな被害には至りませんでした。最近、お風呂を広めのユニットバスに交換しました。この先、どのくらい続けられるかわからないけど、学生にはすこしでも、実家にいるような生活を提供したいと思い、可能な改善や修繕をするよう心掛け、階段をなだらかに直したり、トイレもウォシュレット付きで複数設置したりしています。
母屋の他に、駐車場には小さな1戸建てがあり、ここにも学生がいます。この部屋は、人気があるんですよ。下宿の仕事は私が食事を(下宿を始める時に調理師の免許もとりました。)メインに担当し、主人にはトイレの清掃・お風呂洗い・設備機器の管理など裏方で助けてもらっています。この間も、具合が悪くなった学生を病院まで、連れて行ってもらいました。重篤ではなかったので幸いでした。
食堂は24時間開放しており、好みが合わない学生には別の品を常時用意しており、なるべく、栄養が偏らないようにと思っています。メニューは、過去の記録ノートを見ながらバリエーションを増やし、飽きないよう考えています。カレーは人気メニューですが、甘口と辛口を別鍋で作っています。
これからも21名の学生がお互いに気持ちよく生活できるよう、「7つの規約」と「入浴順番表」を守っていただき安全で快適に過ごしてもらいたいと思います。学生のみんなに、1日1回は声を掛けて、コミュニケーションを図るようにしています。何より、新型コロナウイルス感染の早期収束を願っています。~
【写真:食堂/窓から戦前からの校舎が見える/1戸建ての部屋/母屋(北側)/7つの規約/入浴順番表/昭和50年代下宿生と(当時の学生から)/開業時からのメニューノート】