「拝啓、先生」 ~渡邊英彦さん(土木工学科)~
土木工学科岩盤工学研究室で、岩盤・岩石の力学的挙動の研究と地圧測定に関する研究をされている渡邊英彦先生に、“学生時代の思い出”をお聞きしました。先生は工学部校友会の常任幹事としても活躍されており、プライベートではテニスで汗を流されているようです。
~私は工学部土木工学科を37年前に卒業、その後、大学院修士課程を修了し、母校の教員となって35年目となります。現在、土木工学科の主任教授(2年目)を拝命しております。校友の一人として学生時代を振り返りたいと思います。
入学式の天候は霙だったと記憶しています。入学してみると私の学生番号は31300(はじめの3は昭和53年の3、次の1は土木工学科、次の300は土木の300番目、3年生の頃から531300と変更)でした。1学科に300人もいるのかと驚きましたが、何と私の後ろにも数名の渡辺君がおり、さらにビックリしました。
クラスも現在の1組2組と違ってイ組ロ組の名称でした。ほとんどの授業は2クラスに分かれての授業でしたが、森先生の土質工学は300数名+再履修者が一つの教室に、そのため通常2名で使用する木製の机に3~4名がすわり、超満員状態での授業でした。今では考えられない教育環境ですが、学生は授業中に話をすることもなく真面目に受講していました。
また、土木の実習と言えば測量、測量と言えば磐梯測量。磐梯寮での2泊3日の合宿です。測量機器はトータルステーションではなくトランシット、スキー場の斜面での測量は据え付けだけでも難しく2日間とも早朝の再測となりました。大変でしたが懐かしい思い出です。
当時は電卓で計算、調べ物は図書館でしたが、現在はほとんどがPCで計算、調べ物はインターネット、さらにスマホの登場で便利さが加速しています。うまく使いこなせば魔法の杖なのですが、メールやゲームばかりしている学生もおり、スマホに悪い魔法をかけられているようです。便利になりすぎてしまい、大切なものを見失っているように感じます。今の学生には「4年間の学生生活で上手に苦労を経験し、社会に出てからはその経験をもとに大いに頑張ってもらいたい」と思っています。~