「拝啓、先生」 ~長尾光雄さん(機械工学科)Ⅱ~
日本大学主催『ふくしま発・宇宙日本食開発セミナー』に参加して
機械工学科の長尾光雄先生(機械工学科第25回:福島県在住)は「変形性膝関節症(膝OA)早期診断を目指した計測支援システム構築に関する研究;センサと計測方法の開発」や「空気噴流を用いた非侵襲で生体に代表される柔軟物表面に形成されたくぼみ深さから粘弾性特性試験機の開発」、など、健康関連の研究に取り組まれています。12月20日に郡山市中央公民館を会場に日本大学主催で開催(約50名の参加)されました『ふくしま発・宇宙日本食開発セミナー』に参加された長尾先生に当日の感想をお聞きしました。ありがとうございました。
~福島県産の農水産物や加工食品は健康食品ブームの後押しもあり、国内外の市場において、人々に『食の楽しみ』と『幸福感』を届けて参りました。福島県は過疎化率が高い県のため、これらに特化した生産品や事業化による雇用の創出は安定した収益につながっていた分けです。例えば、無農薬で安全安心の食材、新鮮で生産者の顔が見える農水産物、ダイエットな食材、健康長寿高齢者用食材、および天然水などがあります。
代々受継がれノウハウと希望を満ちた生産者は、東日本大震災により派生した数々の障壁から希望を失い廃業にまで追い込まれています。8年9ヶ月が経った今でも復興の途上にも関わらず、人々に『食の楽しみ』と『幸福感』を再び届けられる日が必ず来ると信じて、生産者は辛抱している分けです。先の見えない現状と事態の長期化は生産者を失望させ、若者の流出は止められない現状にあります。
今回のセミナーは、先に述べた疲弊している生産者が復興への夢と希望の手掛かりとなり得るものと信じ、大いに期待できます。
本セミナーのポイントは、宇宙日本食の先にある市場性と可能性が今回の被災・避難した現状と類似性が在ります。宇宙船内の環境と地上の避難所、難民キャンプ、および介護施設などは、空間が狭く、ストレスが多く、運動不足になる点で共通性が在ります。優れた宇宙食は優れた防災食や介護食になり得る分けです。ふくしま特産の農水産品を宇宙飛行士が食されれば、数々あった障壁は少なるものと信じ、これらの復興が加速され、事業創出による若者の帰省や定住になればと、セミナーの講師の方々は期待を寄せていました。
主催者からは、『ふくしま宇宙食開発研究会』を2020年度に発足させ、JAXAの協力も得ながら2023年(?)実食を目指す意気込みが感じられました。校友の皆様方におかれましても、日本大学HPでご確認ください。復興には、ふくしまの農林水産品の市場性と収益性を高める支援、生産者が未来においても持続可能な成長が描ける支援、衣食住の安全安心はふくしま復興の根本でもあります。~
関連リンク
◇福島県HP |
(2019年12月10日)「ふくしま発宇宙日本食開発セミナー」の開催について |
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◇工学部校友会HP |
「ふくしま発宇宙日本食開発セミナー」12月20日開催のご紹介~名刺交換会同時開催~ |
◇日本大学産官学連携知財センターサイトHP |
ふくしま発宇宙日本食開発セミナー |
◇本セミナーのプログラムはこちら |