「拝啓、先生」~宇佐美浩さん(総合教育教職課程教室)~ 『SDGs未来都市こおりやま』でできることとは
今春から着任された総合教育教職課程の宇佐美浩先生(機械30回卒)は工業高校で教鞭をとられた経験を生かされ、将来教職を目指す学生を1人でも多く育成したいと願いコロナ禍の中、授業に全力投球されています。今回SDGsをテーマにした授業の様子をご寄稿いただきました。ありがとうございます。
~私の出身地である茨城県のつくば市とともに,『SDGs未来都市』の指定を受けている郡山市に移り住んで約半年が過ぎようとしています。今年度入学の新1年生たちは、コロナ禍で入学式も部活動勧誘もなく、さらには期待を膨らませていた大学の講義も遠隔となり、つらく寂しい日々を耐え忍んでいます。
遠隔授業でもグループワークを主体とした内容を有効的かつ効率的に使い、メンバーとのコミュニケーションを取ることで、友人関係を築くことを最優先に、本学で学ぶ“ロハス工学とSDGs”を考え、現在から未来にかけて自分たちにできることは何かをグループ単位で考える授業を企画しました。ほとんどの学生が、「SDGsって何?」という程認知度は低く、何から初めていいのかわからない状態からのスタートでしたが、お互いに知恵を出し合い、見えないゴールに向けて考える力を秘めた学生ばかりであることに安心しました。
最終回の授業では、どのグループも素晴らしい発表を披露し、達成感を味わえた様子でした。コロナ禍で落ち込んだ雰囲気にのまれることなく、学生たちが少しでも有意義な時間を過ごすきっかけになれば幸いと思い、“かつて私と同じ機械工学科に入学した友達と猪苗代湖で泳いだことや初めてスキーをしたこと、その後に一生の友達になったこと、生涯続けられるスポーツを身に付けることになったこと”など、私の経験も話す機会をいただきましたが、学生はどう受け取ったでしょうか。
これから私の好きな寒い冬がやってきますが、地球温暖化で「昔はスキーやスノーボードというウィンタースポーツがあったんだよ。」という未来が来てしまうかもしれません。そのような中、SDGsの授業で、学生たちは今考えられるベストな対策を考え、地球の温度変化やプラスチックごみ,海洋汚染などの課題解決の糸口を探そうとする姿は,まさにロハス工学の学びそのものと確信しました。 「僕たちが出会ったことは奇跡みたいなものだから大切にしよう。」 「僕たちが学ぼうとしているものづくりの技術で、未来を幸せにするために何ができるのかを考えながらともに力を合わせて頑張ろう。」 新入生の苦難の道はまだまだ続きそうですが,どれだけ成長してくれるか楽しみでなりません。~
【写真:SDGs未来都市こおりやま/SDGs授業光景1/SDGs授業光景2/SDGs授業光景3/校友会教員部会イベント参加・オープンキャンパス】