第19回「あかしや建友会」開催報告
本会は、(故)幸田太一教授の建築材料研究室(5研究室:幸田、福地、小栗、橋本、渡澤)のOBと関係者が集う会として福地先生の退任を機に、平成6年から毎年開催、今回も10月25日70号館にて一般、学生を含む23名が参加しました。
出村克宣工学部長と本会顧問の先生方からご挨拶を賜り、司会から今年9月開催の建築学会大会(近畿)の材料施工部門パネルデスカッション「気候変動化における暑中コンクリート工事の課題と対策」で、幸田太一、橋本寛、小栗治男、各先生共著の「暑中における貯蔵骨材の温度分布並びに散水による温度低下」(建築学会論文報告集1960.10)が現在も引用され、地球温暖化で夏場施工のコンクリート品質が懸念される折、工学部の研究が先を見通していた証であると報告され、4演題に入りました。
【演題1】セメント生産は、サーマルと原材料に多くの廃棄物を使用しリサイクルの優等生である。【演題2】最近の工学部建築学科の授業と「ポーラスコンクリート」研究について。【演題3】故幸田太一先生の「白いスーツ」の思い出と、ご自身が就職された設計事務所での監理業務の「皿カン」と「竹カン」の違い。【演題4】「左官用の土壁」について、先人が築いた技術の解明と維持・継承が喫緊の課題。
講演会終了後の懇親会では、手塚公敏工学部校友会会長から挨拶を賜り、本会顧問の渡澤先生の乾杯で開会、歓談。記念となる来年の第20回はイベントを含めての開催とし、再会を約して、盛会裡に閉会となりました。
■演題1「セメント・コンクリート技術に関する最近の話題」
住友大阪セメント(株)羽生 賢一 氏(賛助会員)
■演題2「工学部・建築材料教育の現状について」
本学建築学科 斎藤 俊克 助教(本学52回卒)
■演題3「松井鎮夫が語る建築雑論~設計と監理~」
元(株)久米設計 監理部(本学16回卒)
■演題4「土壁用の材料に関わる話題(3)」
金沢工業大学 浦 憲親 教授(本学18回卒)