産学官連携の技術コーディネーターとして
内田さんは、福島県・テクノポリス圏域6市町村(郡山市・須賀川市・鏡石町・石川町・玉川村・三春町)そして圏域企業の基金造成により設立(1986年)された公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構に勤務され、産業界、学界及び行政機関との連携を図りながら、郡山地域にベンチャー精神あふれる企業が数多く活躍できるよう、尽力されています。これまでを振り返ってご寄稿いただきました。ありがとうございます。
~私は、大学入学以来縁あって郡山に居を構えて幾数十年、遠き故郷下関を想いつつ郡山が一番長い生活の基盤となりました。
大学生活を振り返ると、1年目は俊英学寮にて全国各地からの学友と独特な寮生活を過ごし、卒業までの間、部活動で音楽関係に没頭した日々だったと記憶が蘇ります。大学での勉学が功を奏したかは不詳ですが、卒研の教授の推薦で上場企業に就職することができ、研究所配属にて日々通信関連の研究開発業務に従事しました。
色々と製品化も行い会社への貢献も幾ばくか出来たのではと思いますが、その中でも産官連携のシステム開発では国交省や行政機関へ足繁く通い認証/設置/立上げ/運用に汗をかき、また、無線LAN規格の国際標準化を狙って米国企業と競い最終選考で涙を呑んだことなど、その後の技量の糧となる数々の経験が思い起こされます。退職前には、今の自動車産業におけるトレンドでもある自動駐車/自動運転の開発に携わり製品化に寄与できたことは新しい話題であり嬉しく思います。
一方、世間の皆様も同じように考えたであろう「退職後の第2の人生を如何に過ごすか?」について、私は、第2の故郷であるここ郡山において、何か地域に貢献できることはないかと50歳半ばより漠然と考えていました。特に私がこれまでに習得した技術や経験からの知見が何かの役に立てればなとの想いが通じたかのように、縁あって退職後令和2年7月から公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構で技術コーディネーターとして現在勤務しております。
仕事内容は、福島県、市町村、大学、各支援機関と連携して圏域内の企業様に向けての情報提供や技術相談等が中心であり、地域の活性化に繋がればと日々取り組んでおります。特に当機構は日本大学工学部とは連携が深く、工学部敷地内に「郡山地域テクノポリスものづくりインキュベーションセンター」を設立し、産学連携の一役を担っています。センター内では起業された工学部卒業生も居られ、奮闘される姿を見ると本当に頼もしく思えます。私も企業の皆様に支援することでお役に立つことができれば何よりの喜びです。
思い起こせば何事にも人との縁があって自分自身成長できたなと感慨深く思っている今、今後も皆様との繋がりを大事にして共に切磋琢磨して成長できたらと信じてやみません。~
●公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構|テクノ・ニューコメ インフォメーション (net6.or.jp)
【写真:郡山地域テクノポリス推進機構があるビッグパレットふくしま/校友企業も複数入居する大学正門南側のテクノポリスインキュベーションセンター】