「令和四年度建築学科卒業設計優秀作品展」
巡る情景~散居と共に生き、人々に寄り添う集落拠点の創出~
2月9日~2月11日市民ふれあいプラザ(郡山駅前ビックアイ6F)にて「令和四年度建築学科卒業設計優秀作品展」学外展示が行われ、力作が揃いました。山形県出身の石川陵介さんは愛する故郷で暮らす人々の暮らしに着目し「巡る情景~散居と共に生き、人々に寄り添う集落拠点の創出~」を提案しました。東京都の建築設計事務所に就職予定とのこと。おめでとうございます。また、ご寄稿ありがとうございました。これからの石川さんの御活躍をお祈り申し上げます。
~私にとって卒業設計は大学四年間、高校からの七年間の建築学生生活の集大成でした。学内外の展示を通して、学内外の先生や福島の建築家の方から様々な講評をいただきました。お褒めの言葉やアドバイスなどをいただく中でも「もっといい作品ができたのではないか」「もう少しアイデアが出たのではないか」などの後悔も浮かびました。しかし、この卒業設計は学生生活の中で最も良い作品に仕上がったのではないかと感じています。
選定敷地を生まれ育った山形県に選定し、その中でも特色ある田園散居集落を選定しました。選定してからもその土地がどのような土地かを知るために複数回フィールドワークを行いました。また、歴史や文化を知るため書籍を読むことや集落に暮らす方々にヒアリング調査を行い、住む人々の想いや大切にしていることなどを知ることができました。
集落で3つの場所に注目し、書籍、調査から得られた事実をもとに集落に必要なものを考え、集落の拠点となる建築や住居を計画しました。私は建築をデザインすることがあまり得意ではないため、指導教員である宮﨑渉先生とたくさんの話し合いを行いました。集落の特色や魅了を失わず、新たな風景を作る建築を提案したいと考え何度もスタディし、丁寧に設計を行いました。スタディの時間は苦しくも楽しい時間でした。
卒業設計期間中は辛いこと苦しいこともありましたが、一緒に頑張ってくれる友人たちがいたから乗り越えていくことができました。また卒業設計の模型作りに毎日のように来てくれた後輩や同級生には感謝しかありません。お手伝いがなければ、良い作品は作れませんでした。普段の設計課題よりも労力をかけ、感じること想うことがありました。結果的には悔しい部分や後悔も多くありましたが、最後に学内優秀作品に選ばれ、熱心にご指導してくださった宮﨑先生、学外展示を見に来てくださった高校の先生、お手伝いや相談に乗ってくださった方々、様々なご支援をいただいた山形県飯豊町の方々に少しでも恩返しができたのではないかと思います。
私の大学四年間は指導教員である宮﨑先生をはじめとする先生方、卒業してからも気にかけてくださった高校の先生、アドバイスや相談にのってくださった先輩方、苦楽を共にした友人たちがいて、成長できました。この大学で建築を学ぶことができ、よかったです。ここで得た事を胸に刻み、卒業後も精進し、成長していきたいと思います。~
【写真:学外審査風景/表紙/展示風景/コンセプトシート】