For Active Life「いきいき暮らそう」
~建築設計事務所+介護事業~
新時代の校友企業:有限会社ファルデザイン
大学の同級生であるご主人の島田宏明(田中)さん(建築25回)が代表取締役を、マリ子さんが専務取締役を務められる有限会社ファルデザインは昨年設立20周年を迎えられました。一級建築士事務所から始まり、仕事上の知見を活かされているもう一つの介護事業も現在3事業所です。これからも「いきいきと暮らしたいシニア」の声に耳を傾けていきますとのこと。ご寄稿ありがとうございました。
~私は、学生時代そして同研究室の助手としての5年の間、人の暮らしと家の関係について研究してきました。その影響もあり、私のライフワークのテーマをFor Active Life「生き生き暮らそう」として、家づくりに取り組んでいこうと思い、会社名もFor Active Life から頭文字をとったファルデザイン「FAL」として建築設計事務所を始めました。
起業からしばらくして、夫が会社に合流してきてから介護事業(デイサービス)を始めました。事業を始めるきっかけは、60代夫婦の住宅改修設計打合わせの時に、暮らし方について沢山話をしました。ご夫婦の10年後20年後の暮らしを想定して、今後の住まい方について夢を語り、老いた体を想定してコンパクトな住まい方や高断熱化やバリアフリー化などを話しました。
そのなかで介護が必要になっても「子供には厄介をかけたくないけど老人ホームには行きたくないなあ~」とか、デイサービスは「子供みたいなことをやらされるので嫌だなあ~」とか「自分は好きなことをやっていきたいなあ~」などの不安を口にしました。更にどうしようもない老いへの不安を、こんな言葉で私たちに無茶投げしてきました。「あんた達だってそのうち介護を受けるようになるのだから、自分のやりたい事ができるデイサービスをあんた達が創ってよ」と言うのです。「そうすればこの家で最後まで暮らしていける!終の棲家にしていける」そんな希望を口にしていました。そして「こんな思いの人がたくさんいるはずだ!」と言う言葉が私達の心を動かしました。
それからというもの、夫は独学で介護の勉強や施設見学等をして、介護保険創成期に当時のご夫婦の望んでいたデイサービスへの挑戦を始めてしまいました。介護事業でもFor Active Lifeは、私たちの理念にピッタリはまっていました。
現在、建築設計事務所では、住まいに限らず様々な建物が各時代の要求に応えられるように“変化していく空間をイメージ”して、今後も取り組んでいくつもりです。
夫は現在三つのデイサービス事業所を運営していますが、今後は、自身が年齢的にもシニア世代の夢や悩みがより解かるようになってきたので、より一層「シニア世代のFor Active Life」に挑戦しよう、建築設計事務所も巻き込もうと企んでいるようです。
このような経験を通して、私たちの「For Active Life」は、失敗を恐れずに挑戦こそが私たちらしく生きることだと思えるようになりました。~
●ホームページ:会社概要 | 一級建築士設計事務所 ファルデザイン
【写真:有限会社ファルデザイン設計事務所/デイサービス利用者及び社員用福利厚生施設/デイサービスHAT/デイサービスふぁる】