「(仮称)ロハス工学センター棟」施工中
~2023年6月竣工予定~
2019年の東日本台風での洪水被害で解体されたロハスの家群の跡地に整備される(仮称)ロハス工学センター棟の工事が進んでいます。今春発行した校友会報第86号P20の「日本大学工学部が推進する産学官連携活動その6」で、日本大学工学部工学研究所長兼ロハス工学センター長でもあられる土木工学科の岩城先生にプロジェクトの概要を執筆いただいていましたので、会報の抜粋記事としてご紹介申し上げます。
ロハスの家群跡地再生プロジェクトの近況報告
2022年度もロハス工学に関する様々な取り組みを進めてまいりました。その中核にあるのが2019年の東日本台風で被災し解体を余儀なくされたロハスの家群の跡地に整備される(仮称)ロハス工学センター棟であることに論を俟ちません。昨年の本報で報告したロハス工学センターのグランドデザインに基づき、2022年度は基本計画・設計の見直しから実施設計(浦部智義研究室+はりゅうウッドスタジオ)を進め、2023年1月から本格的な着工を迎えることになりました。
本プロジェクトはロードマップに示す通り、長期的なロハスのキャンパス構想の一環と位置付け、その拠点形成を目指したものです。特に、基本設計段階において、屋根の形状を見直し、巨大な帽子のつば(サンバイザー)のような形状とすることで、より豊かな軒下空間をつくり環境装置としての役割を持たせるほか、屋上の雨水を効率よく集水し、レインガーデンを介して、エリア全体でその水の利用を考えています。このような自由度の高い建築デザインの実現には、建築設計時にプログラミングの様な工程が必須になりますが、それに本学大学院生(浦部研究室)が大きく貢献しています。
県産材をふんだんに利用した構法でつくる建築空間は、本年6月に竣工予定ですので、そのタイミングに合わせ、内覧会を実施するとともに、8月のオープンキャンパスではまさにロハス工学の新しい拠点として高校生や保護者の方々にお披露目したいと考えています。さらに、それ以降はこの施設に実装するロハスの技術の選定に取り掛かります。
そのため、県内外から幅広くロハス工学の概念に合致した技術を集積し、これらの技術の実装と検証を進めていきたいと考えています。ロハス工学センターの先にはロハスのキャンパス計画、さらには、「ロハス工学」から「ロハス学」への展開があり、夢が尽きることはありません。校友の皆様方には、引き続き、忌憚のないご意見をお寄せいただきたく存じます。
【図:ロハスの家群跡地再生プロジェクトのロードマップ案/仮称)ロハス工学センター棟の完成予想パース】