令和6年度 日本建築学会 支部共通事業 第65回全国大学・高専卒業設計展示会を見て
~184点の希望溢れる作品~
大学の同級生であるご主人の島田宏明(田中)さん(建築25回)が代表取締役を、マリ子さんが専務取締役を務められる有限会社ファルデザインは一級建築士事務所と介護事業3事業所を経営されています。ご夫妻が工学部で開催されている「令和6年度日本建築学会支部共通事業 第65回全国大学・高専卒業設計展示会」を見学された折、校友会事務局にお寄りいただきました。
後日、展示会のご感想をご寄稿いただきました。ありがとうございました。
~日大工学部で行われた卒業設計展示会に、最終日ですが主人と行って参りました。
久しぶりに正門の守衛さんの前で車を止めて窓を開け、「校友会です」と声を掛けたところ、同行した夫は、「正門を通過するのは学生の時も今も気を使うよな」と漏らしておりました。
旧学生食堂前の駐車場から車を降りて西側へと構内を歩き、昔のテニスコートや自動車部の跡地である62号館(新学生食堂)入口に向かい、この機会を案内くださった校友会常任幹事千代さんと共に展示会場である3階大講堂に行くと、広い会場に卒業作品が多数並べられていました。受付で頂いた案内によると184作品が展示されているようでした。金曜日の授業中でもあり閲覧者は広い会場に6,7人ほどで、静寂の中で自由に閲覧させていただきました。
全部の作品を見たいし、興味を引くテーマ作品については詳しく知りたいと思いつつ1時間程、作品を捲り続けました。
水害・土石流・崖崩れなどの自然災害をテーマにした作品、空き家対策などのSDGSに取り組んだ作品、中山間地の過疎対策に取り組む作品など、今私達が直面している問題に学生視点で取組んでいる事が印象的でした。
当学部で出品されていた「うるかしの生業」という作品は、うるかしってどういう意味?と興味津々で作品を見ていくと、過疎になっていく生まれ故郷を、建築的手法で賑を呼び戻したいという学生の熱い気持ちが伝わってきた作品でした。
また、「個室から住宅へ」新たな高齢者施設に求められる提案というテーマを掲げた作品が目に止まりました。目的の中に「身体のバリアフリーだけではなく心の支えも大事にした豊かな生活を送る施設をつくる」とあり、当社の介護部が掲げているテーマと同じだなと感じました。特に「個室から住宅へ」は、元気高齢者が要介護状態になっても、戸建て住宅と共に社会参加誘導型施設を組み合わせた環境を創ることで、明るくいきいきした暮らしの提供ができると考えている様でした。主人もそんな施設を創ってみたいなと常々言っておりましたが、計画立案では学生さんに先を越された様です。
他にもこの字数では表現できない程の希望溢れる作品ばかりでした。
展示会を見終わって、全国の学生さん「頑張ってますね!」と声を掛けたくなりましたし、同時に世代が違うと思っていた学生さん達との意外な共通点を見つけて嬉しく思いました。~
■ホームページ:一級建築士設計事務所 ファルデザイン
【写真:展示会看板/会場風景1/会場風景2/会場風景3】