ノーマライゼーションの社会構築に向けた理解を拡げたい!
建築学科:山田義文先生の医療・福祉建築デザイン研究室で勉強している加藤さんは、オープンキャンパスで「情報のバリアフリー」や「心のバリアフリー」についても取り上げました。こうした機会を通じて、ノーマライゼーションの社会構築に向けた理解を少しでも拡げたいと思っています。ご寄稿ありがとうございます。
~私たち、建築学科医療・福祉建築デザイン研究室では、7月11日、8月7日、11日に開催されたオープンキャンパスで、車椅子と、白杖を利用したオープンラボを開催しました。
当日の会場(1号館1階)では、キャンパス内に潜む、車椅子利用者や、視覚障がい者が抱く、キャンパス内に潜んでいるバリアを再現しました。教室のレイアウトを基に、車椅子利用者は、移乗、旋回が可能なのか、視覚障がい者は、スムーズに席に座ることが可能なのかを検証しました。キャンパス内は教室間の移動が多く、授業間の10分では移動が難しく、ハード面のバリアによって授業に遅れてしまう可能性があります。ですから、授業形態の検討も必要です。加えて、視覚障がい者に対する声の掛け方や、SOSのサイン、指示語では伝わらないことなど、「情報のバリアフリー」や「心のバリアフリー」についても取り上げました。こうした機会を通じて、ノーマライゼーションの社会構築に向けた理解を少しでも拡げられたらと思います。
当日、1年生の課題内容の展示も行いました。そこでは、模型や図面を展示し、来場者に向けて、課題内容の解説を行いました。高校生からは、「学生生活の不安」や、「授業についていけるか」、保護者からは、「一人暮らしか、実家暮らしのどちらが良いか」等大学についてのたくさんのご質問も頂きました。
定例のゼミでは、福祉環境に関する資料の配布や、グループでのワークショップなどが行われています。ワークショップの内容は、それぞれが関心のあるテーマを提示し、それについて関係する問題や、事柄を模造紙に付箋紙を貼っていく作業です。そして、貼りだされたキーワードの中から、テーマに関する主題を見つけ、さらに付箋紙を重ねて貼り、問題点を見つけ出します。(テーマ→主題→問題点)。このワークショップを通じて、卒業研究のテーマを次第に明確にしていきます。
このように、ゼミでは、福祉環境に関する問題を日常的に考え、問題意識を持てるように活動を継続しています。今後は、郡山市と共同で研究活動を行い、ゼミ内だけでなく、市民にも問題意識を持っていただけるように、取り組みの幅を拡げて参りたいと考えています。~
【写真:オープンキャンパスで車椅子と白杖を利用したオープンラボを開催、当日の様子 】